万世コミセン主催 春の散策 沢沿いの大路を歩く

2022/06/19  米沢市広幡町  田 俊夫

三回目の萬世大路散策、様々な建設遺構、人の営みについて聞きながら足元と頭上に広がる草木を楽しんだ。苅安はこの地そのものの植物、染色か屋根を葺いたか。猿梨や熊柳はそれらで縛りあるいは道具づくりに利用されたか、その美しく目につく果物は動物とともに頬張られたに違いない。穂長熊柳は、丸く可愛い葉の間から一年かけて熟した果穂と今年の花穂を同時に見せるはず。果穂の目立つ沢柴と熊四手はよく似ている。姫夜叉五倍子のも実も目に入る。隧道間近の沢胡桃はなぜそこにあるのか、説明を聞きながら目で追う。瓜の木とも葉姿の似ている沢沿いの植物の鉄楓を見上げる。あまり目にしない一本の白花谷空木が清々しい。隧道入口の科の木、花筏はそこまでの歩みを止めて寛がせる。新道開通後、変転の世に自然観察もできる旧栗子隧道への山道として地区住民で維持されている歴史道である。

JR駅長おすすめの小さな旅 緑の萬世大路散策

2022/07/03  桑山 福崎 進

今回は連日猛暑日が続いている最中でしたが、私にとって2回目の萬世大路イベントでした。隧道までの道中は、樹々の間から見える奥羽山脈の雄大な山並みを見ながら、幾重にも重なる緑のカーテンのお蔭で、暑さなど感じることはありませんでした。参加者は12名ほどの集団でしたので、ガイドさんの説明も一人一人の質問に対して十分に応えて頂き、新旧二つの隧道は歴史的な偉業であったと萬世大路に対しての一層の理解が深められた良い機会でした。欲をいえばトレッキングを始める前のバスの中ででも参加者の自己紹介等があれば、参加者同士の親近感や会話にも弾みができ、より楽しさが増したような気がしました。深緑の中、大自然と歴史遺産を楽しむ、実りあるトレッキングでした。